省エネ補助金・工場型 完全ガイド【2026年・第3次】補助額・採択率・申請方法まで全網羅
- 最大補助額
- 30億円
- 補助率
- 1/3〜2/3(枠・投資回収年数で変動)
- 直近の採択率
- 公表待ち
- 対象者
- 中小企業・小規模事業者等
- 公募状況
- 公募中
- 次回締切
- 2026-09-28(受付中)
工場・事業場全体の省エネ投資を支援する国の中核補助金です。第3次公募の受付期間は2026年8月20日から9月28日17時必着で、交付決定は11月下旬予定。補助上限は単年度事業15億円(非化石転換は20億円)・下限100万円、複数年度事業なら最大30億円/事業全体(非化石転換40億円)に達します。補助率は先進枠で中小企業2/3以内など枠により1/3〜2/3。オーダーメイド型の設備更新やプロセス改修を伴う大型の省エネ投資に向いた制度です。
制度の全体像:省エネ投資支援の中核
正式名称は省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金で、執行はSII(環境共創イニシアチブ)がDNPとの共同事業体(代表幹事SII)として行います。工場・事業場全体の省エネ投資を支援する国の中核補助金です。
原資と構成:GX経済移行債を原資とする需要構造転換支援と、エネルギー対策特別会計を原資とする投資促進支援の2事業で構成されます。
支援対象:先進的な設備・システムの導入、機械設計を伴うオーダーメイド型設備への更新・プロセス改修、SII登録EMSの導入などです。補助対象経費は設計費・設備費・工事費です。
複数年度支援:国庫債務負担行為の活用により最大4年間の複数年度支援が可能で、単年度で収まらない大型投資にも対応できます。
オーダーメイド型の設備更新やプロセス改修を伴う大型の省エネ投資に向いた制度です。空調・ボイラなど単体設備の更新なら、要件がシンプルな設備単位型の方が向いています。
この補助金の特徴
第3次公募の工場・事業場型には、補助の厚さ・枠の多さ・複数年度対応という3つの特徴があります。
単年度15億円・複数年度は最大30億円の大型上限
単年度事業は上限15億円(非化石転換は20億円)・下限100万円。複数年度事業は先進枠・連携事業で最大30億円/事業全体(非化石転換40億円)まで拡大します。
4つの申請枠から投資規模に合わせて選べる
先進枠・一般枠・中小企業投資促進枠に加え、第3次公募でサプライチェーン連携枠が新設されました。補助率と省エネ要件の水準が枠ごとに異なります。
補助率は枠により1/3〜2/3
先進枠は中小企業等2/3以内・大企業等1/2以内と最も手厚く、一般枠は1/2以内(投資回収7年未満は1/3以内)、中小企業投資促進枠は1/2以内(投資回収5年未満は1/3以内)です。
最大4年間の複数年度事業に対応
国庫債務負担行為により、年度をまたぐ大型投資を計画的に進められます。
自社の投資規模・省エネ効果・投資回収年数から最適な枠を選ぶことが申請設計の出発点です。投資回収年数が短い事業は補助率が下がる仕組みのため、投資計画と枠選びをセットで考えます。
4つの申請枠の違い
枠ごとの補助率と特徴を整理します。省エネ要件の水準も枠に連動します。
導入ポテンシャル拡大が見込める先進設備・システムが対象。補助率は最も手厚い代わりに、省エネ要件も最も高い水準です。
標準的な省エネ投資向け。投資回収年数7年未満の事業は1/3以内になります。
要件水準が一般枠より緩和。投資回収5年未満は1/3以内です。
第3次公募で新設。サプライチェーン上の4者以上が共同で立案した設備更新計画を支援します。
対象者・申請資格
中小企業者等と大企業が対象ですが、大企業には省エネ法上の条件が付きます。
事業者要件
- 中小企業者等(中小企業基本法上の中小企業者〔みなし大企業を除く〕、個人事業主、中小企業団体等、従業員300人以下の会社法上の会社以外の法人)
- 大企業・みなし大企業は、省エネ法の事業者クラス分け評価制度でSクラス又はAクラスに該当するか、中長期計画書のベンチマーク指標の2030年度見込みが目標値を達成する事業者のみ対象
- エネルギー使用量1,500kl以上の工場・事業場と中小企業者に該当しない会社法上の会社は、省エネ法に基づく中長期計画等に記載されている事業であること
- 導入設備の1年間のエネルギー使用量と省エネ効果を報告できる体制があること
省エネ要件(申請単位・原油換算)
- 一般枠:省エネ率+非化石割合増加率10%以上、省エネ量+非化石使用量700kl以上、エネルギー消費原単位改善率7%以上のいずれか
- 先進枠:30%以上・1,000kl以上・15%以上のいずれか
- 中小企業投資促進枠:7%以上・500kl以上・5%以上のいずれか
- 経費当たり計画省エネルギー量が補助対象経費1千万円当たり1kl以上
- 投資回収年数が先進枠・一般枠で5年以上(中小企業投資促進枠は3年以上)
第3次公募からは事業所全体の要件に加えて、設備単位でも省エネ要件(省エネ率10%以上等のいずれか)が課される点が変更点です。省エネ計算の根拠資料づくりに時間がかかるため、早めに着手してください。
補助上限額・下限額と予算
補助金限度額は枠と年度構成で変わります。
単年度事業:上限15億円(非化石転換は20億円)・下限100万円
複数年度事業:先進枠・連携事業で上限30億円/事業全体(年度あたり15億円)、非化石転換は40億円/事業全体(年度あたり20億円)
エネルギー需要最適化型(SII登録EMSの導入):補助率は中小1/2以内・大企業1/3以内、上限1億円/事業全体・下限30万円
組み合わせ申請:工場・事業場型とエネルギー需要最適化型を組み合わせる場合は、それぞれの上限額の合計が事業全体の上限
第3次公募の予算は全事業区分合計で2026年度分約70億円(複数年度分を含めると約1,043億円規模)です。第2次公募の採択結果により第3次公募の予算は変動する場合があると明記されています。
スケジュールと申請の流れ
第3次公募は2026年8月20日開始、9月28日17時必着で締切、交付決定は11月下旬予定です。
Step 1:枠の選定と省エネ効果の試算
投資規模・省エネ効果・投資回収年数から先進枠/一般枠/中小企業投資促進枠/サプライチェーン連携枠を選びます。
Step 2:省エネ計算の根拠資料づくり
原油換算ベースの省エネ率・省エネ量・原単位改善率と、設備単位の省エネ要件を満たすことを示す資料を整えます。最も時間がかかる工程です。
Step 3:見積・設計資料の整備
補助対象経費(設計費・設備費・工事費)の見積と仕様を確定します。
Step 4:申請書類の作成と郵送
申請書類は配送状況を確認できる手段での郵送が必須です。9月28日17時必着に間に合うよう逆算します。
Step 5:審査・交付決定(11月下旬予定)
外部審査委員会の評価を踏まえ、上位者から予算の範囲内で採択されます。
交付申請額の合計が予算額を超える場合は、総合評価の結果、不採択となることがあります。締切から逆算した早めの準備をお勧めします。
審査と成功のコツ・注意点
採択は外部審査委員会の評価による上位採択です。次の点を押さえてください。
省エネ要件は事業所全体と設備単位の両方で確認する
第3次公募から設備単位の省エネ要件が加わりました。片方だけ満たしても要件不足になります。
投資回収年数と補助率の関係を織り込む
投資回収年数が短いと補助率が下がる枠があるため、投資計画と枠選びを同時に設計します。
大企業は省エネ法のクラス分けを事前確認する
Sクラス・Aクラス該当、またはベンチマーク指標の2030年度見込み達成が前提条件です。
最新の公募要領で確認する
制度内容・要件は公募回ごとに変更されます。本記事は採択・受給を保証するものではありません。
申請から入金までの流れ(図解)
- 1準備GビズIDプライム取得電子申請に必須。審査に2〜3週間かかるため最初に着手する
- 2準備公募要領の確認・計画策定要件・対象経費・審査項目を確認し、事業計画書を作成
- 3準備見積取得・加点準備一定額以上は相見積もりが必要。認定・宣言等の加点も先に着手
- 4申請電子申請システムで提出GビズIDでログインし、締切時刻までに提出(締切厳守)
- 5申請採択発表・交付申請採択=入金確定ではない。交付決定まで発注は待つ
- 6実行交付決定・事業実施交付決定後に発注・支払い。決定前の契約は原則対象外
- 7実行実績報告・確定検査証憑(契約書・請求書・振込記録)を揃えて報告
- 8実行補助金の入金確定後に精算払い(後払い)。それまでは自己資金・融資で立替
※ 補助金は原則「精算払い(後払い)」です。事業実施中の支払いは自己資金・融資でまかなう必要があります。各ステップの詳細な期限・手続きは公募要領で要確認。
※ 電子申請にはGビズIDプライムが必要です。アカウント発行の手続き・所要期間はGビズID公式サイトでご確認ください。
採択率の推移
本制度の採択結果はまだ公表されていません。事務局による結果公表後、申請件数・採択件数・採択率をこのページに掲載します。
※ 採択率は公募回ごとに変動します。最新の数値は公募要領・事務局公表をご確認ください。
よくある質問
第3次公募の締切はいつですか?
2026年9月28日(月)17時必着です。受付開始は2026年8月20日で、交付決定は11月下旬予定と公募要領に記載されています。申請は配送状況を確認できる手段での郵送が必須です。
補助上限はいくらですか?
単年度事業は15億円(非化石転換は20億円)・下限100万円です。複数年度事業は最大30億円/事業全体(非化石転換は40億円)まで拡大します。EMS導入(エネルギー需要最適化型)は上限1億円です。
どの枠を選べばよいですか?
省エネ効果が非常に高い先進設備なら先進枠(中小2/3以内)、標準的な省エネ投資なら一般枠(1/2以内)、中小企業で要件水準を抑えたいなら中小企業投資促進枠が候補です。投資回収年数が短い事業は補助率が下がる仕組みのため、投資計画とあわせた枠選びが重要です。
大企業でも申請できますか?
できますが、省エネ法の事業者クラス分け評価制度でSクラス又はAクラスに該当するか、ベンチマーク指標の2030年度見込みが目標値を達成する事業者に限られます。
設備1台だけの更新でも使えますか?
設備単体の更新なら、同じ補助金の設備単位型(指定設備への更新・上限1〜5億円)の方が要件がシンプルで向いています。工場・事業場型はオーダーメイド設計を含む事業場全体の省エネ投資向けです。
関連する補助金・比較
公募要領等の一次情報に基づき作成。最終更新:2026/8/22